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リゲル(Rigel)は、ニューファンドランド犬種の犬である〔ロード、p. 233.〕。リゲルは飼い主とともにタイタニック号に乗船中、1912年4月15日にタイタニック号は氷山と衝突して沈没した。リゲルは海に投げ出されながらも救命ボートのうち1隻のそばを泳ぎ続け、他の客船が救助に到着すると吠えだしてそのボートの存在を知らせたとされる〔『タイタニック号の最期』p. 233.では、リゲルは沈みゆくタイタニック号の甲板から1隻のボートに飛び移り、そのボートを守るようにしてカルパチア号まで同行した旨の記述がある。〕〔〔タイタニック号に乗っていた犬たち wanwans 2014年3月16日閲覧。〕〔Rigel the Dog lives on Encyclopedia Titanica 2014年3月17日閲覧。〕。ただし、リゲルにまつわる話は広く知られているものの、その実在については偽りとされている〔〔。 == タイタニック号とリゲル == リゲルは、タイタニック号の1等航海士ウィリアム・マクマスター・マードックの飼い犬だったとされる〔。4月14日深夜にタイタニック号は氷山と衝突し、4月15日に沈没した。飼い主のマードックは、タイタニック号とともに消息不明となった〔〔バトラー、pp. 232-233.〕〔William McMaster Murdoch Encyclopedia Titanica 2014年3月17日閲覧。〕。リゲルは冷たい海に投げ出されたものの泳ぎ続けて、1隻の救命ボートのそばに近寄った〔〔〔〔高島、pp. 142-147.〕。 タイタニック号には、木製の標準型救命ボート16隻と折り畳み式ボート4隻が配備されていた〔高島、pp. 21-24.〕〔高島、pp. 134-135.〕。リゲルが近寄ったボートは、標準型救命ボートの4号艇であった。4号艇は標準型救命ボートのうち最後にタイタニック号から離れたもので、離船の時刻は午前1時55分だった〔各救命ボートの離船時刻や乗り組んだ人数については資料によって差異があり、『SOSタイタニック号』p. 264.では4号艇に「男性の密航者1名」がいたと記述している。〕〔〔ウィノカー、pp. 263-274.〕。4号艇には、船員4名及び乗客36名(女性と子供のみ)が乗り込んでいた〔〔〔。 キュナード・ラインの外洋客船カルパチア号が、タイタニック号からの遭難信号を傍受して生存者捜索のために現場に到着したとき、リゲルは勢いよく吠えだした〔〔〔。救命ボートはカルパチア号の船首付近で漂流していて、衝突の危機にさらされていた〔。救命ボートに乗っていた人々はあまりにも疲れ切っていたので、その吠え声に気づかなかった。リゲルの元気な吠え声はカルパチア号の船長の注意を惹き、船はエンジンを停止して生存者の捜索を開始した〔〔。 救命ボートに乗っていた人々は、全員が救助された〔事実としては、4号艇は海中から6名の船員を救助したが、そのうち2名はボート上で死亡している。〕〔。リゲルは3時間後に冷たい海の中から助け出され、体調に特段の影響はなかった〔〔〔。ただし、リゲルの体は大きすぎて人間の手で引き上げることができなかったため、カルパチア号の船員ジョナス・ブリッグス(Jonas Briggs)は犬の体の下にキャンバスの布地と吊り紐を通し、それを使って引き上げたと語っている〔。ブリッグスは後に、リゲルを引き取ったという〔。 リゲルについては、ジョナス・ブリッグスの談話をタイタニック号の事故発生後まもなく紙が取り上げたのを始め、も、その著書『タイタニック号の最期』(:en:A Night to Remember (book))で言及している〔〔〔〔。ただし、カルパチア号の乗員名簿には「ジョナス・ブリッグス」という人物は存在しないことが指摘されている〔Carpathia Passengers and Crew Encyclopedia Titanica 2014年3月17日閲覧。〕。また、リゲルがそばで泳いでいたという救命ボート4号艇に乗っていた人々は、誰一人として犬について言及していない。そのため、この話は偽りとされている〔〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「リゲル (犬)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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